誰かを助けているのに、自分が苦しいのはなぜ?
「自分のことをおろそかにする」×「人を助けずにはいられない」
=スーパーヘルパー・シンドローム(SHS)
スーパーヘルパー・シンドロームから健やかになるための、読むセラピー
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【SHS診断】
あなたはこれまで、誰かに手を差し伸べたことで、
次のような経験をしたことがありますか?
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日々のタスクが多すぎて疲れきってしまう。
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いいように利用されていると感じる。
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「やりすぎている」という助言がなぜか不快。
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頼ってくる人と距離を置くことに罪悪感を覚える。
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もっとできることがあったのでは?と自分を責める。
解説は、本書p.91〜p.100、p.107〜109へ
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自身もSHSだった心理カウンセラーが、
20年にわたる質問調査から導き出した問いかけが、
あなたを縛るものをゆるめていく
はじめに
序文 援助は人間の本性か?
第1部 助けてあげたいという気持ち
第1章 型を知る―あなたのタイプは?
援助の定義
援助のタイプ1:リソースの提供
援助のタイプ2:情報・知識を伝える .
援助のタイプ3:専門技術の提供
援助のタイプ4:共感や励ましを示す
援助の現状把握1:自律指向か依存指向か
援助の現状把握2:想定型か応答型か
援助の現状把握3:ステータスが高いか低いか
第2章 動機を知る―お金か、愛か?
互恵性
利他性
共感の罠
思いやりが生まれる条件
思いやりのあるものの見方
第2部 スーパーヘルパー・シンドローム(SHS)
第3章 不健全な援助
SHS の要素1:人を助けることをやめられない、援助せずにいられない
SHS の要素2:自分のニーズに対処しない
海に飲み込まれてしまう前に
SHS の悪影響1:疲弊
SHS の悪影響2:憤り
SHS の悪影響3:搾取
第4章 不合理な信念
原因は「出来事」ではなく「信念」
「べき」と「ねばならない」
SHS の悪影響4:自己批判
あなたの脳は想定型援助者である
援助者が持ってしまう信念
マインドセットの科学
不合理な信念を解体する5ステップ
第5章「いい人」信念
子どもの頃に植え付けられた
「いい人」信念を解体する
あなたはもう十分いい人です
自分にラベルを貼らない
いい人とはどういうことか
あなたの自尊心が条件つきの場合
無条件の自尊心を持つこと
セルフ・コンパッション―自尊心の守り方
第6章「みんなを助ける」信念
小さなサイン
共感の暴走
「みんなを助ける」信念をもたらすもの
あなたにみんなを助けることはできない理由.
「みんなを助ける」信念を解体する
第7章「あの人は私がいないとやっていけない」信念
三つの基準
依存関係はどのようにして生まれるか
共依存傾向
依存傾向とパーソナリティ障害
専門家という選択肢を
「あの人は私がいないとやっていけない」信念を解体する
第8章「ニーズはない」信念
言い訳に次ぐ言い訳
自分の盲点に気づく
わがまま言わないの!と育てられてきた
「ニーズはない」信念を解体する
第3部 健やかに助ける
第9章 脱SHSのマインドセット
人助けのファクト
新たなマインドセット
自分のニーズに対処する
第10章 最強の防御
ストレスは悪いもの?
ハーディネスの力
でもトラウマはどうすれば?
限度の線引き
限度を守る─心のゾーブ
第11章 私の来た道、進む道
原注
引用一覧
ジェス・ベイカー/著
チャータード・サイコロジスト*、英国心理学会アソシエイト・フェロー。ヘルスケア業界でキャリアをスタートし、産業保健関連の心理職コンサルタントとして、多様な業種の企業に携わる。現在は、ウェル・ビーイングをテーマに講演や執筆を行っている。中でも、本書が取り上げている「助けずにはいられない人」を専門とし、オンラインプログラムは、1000人以上が受講している。
ロッド・ヴィンセント/著
チャータード・サイコロジスト*、英国心理学会アソシエイト・フェロー。経営心理学のプロとして、これまで41カ国でリーダーの育成に携わってきた。作家・ミュージシャンとしての顔も持つ。
*英国心理学会公認の心理資格の総称
佐藤やえ/訳
翻訳家。薬剤師の資格を持ち、医学・医療情報の翻訳、自然科学系の書籍翻訳を手がけている。訳書に、『WHY TIME FLIES なぜ時間は飛ぶように過ぎるのか』(東洋館出版社)、『New Scientist 起源図鑑』『Beyond Human 超人類の時代へ』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『国際移住機関 世界移民統計アトラス』(原書房)など。