私を幸せにする食事

藤代圭一

出版年月:

ページ数:196

ISBN:9784491055978

1,870 円(税込)

しつもん財団やスポーツリレーションシップ協会の理事を務める傍ら、子どもたちのスポーツ支援や日本オリンピック強化スタッフ、離島(隠岐郡海士町)のサーキュラーエコノミーなどにも携わる藤代圭一さんが贈る「自分への『質問』で見つける、自分らしい食の喜び、本当の豊かさと向き合う喜び」


「おいしくなくてもいい」
これは、一汁一菜を提唱した料理研究家である土井善晴さんの言葉です。
自分で料理をするなら、美味しくなきゃダメだ、綺麗に盛りつけないと失敗だ…と思い込んでいたぼくに対し、「料理をすることは大地とつながること」なのだと肩の力をふっとゆるめてくれました。
姉妹本である前著『私を幸せにする質問』では、ほんとうの自分を探し(再会し)、幸せになりたいと願う方に向けて書きました。
前著では、ぼく自身が過去の自分の弱さやネガティブな面を受け止め、自分に宛てたエールを手紙にしたためましたが、だれが読んでくれるのだろう…と不安な気持ちも大きいものでした。
けれど、読者の方から、こんな感想をいただき、ほっと胸をなで下ろしました。
「読んでるうちに、自然と自分に優しくなれる本だった」
「本を通じて、自分と向き合う時間をとても愛おしく感じられた」
「本を読む気分でない人にこそ、おすすめできる本」
「自分にも周りにも優しくなれる1冊でした」
「優しく、勇気をもらえました」
本書は、テーマを「食」に据え、質問を通じて、自分を知り、自分らしく生きたいと願う方に向けて書いています。
 ぼくは料理研究家ではないので「これを食べよう!」だとか、「オススメのレシピ」を掲載することは叶いませんが、暮らしのなかにある食を通して自分自身と向き合うこと、食を通じて豊かさに目を向けること、そして日常の食の選択が世界をつくっていくことについて想いを寄せました。
自分の身体に耳を澄まし、どんな食事が自分を喜ばせ、満たしてくれるのかを知ること。
料理をつくるたのしみを味わい、大地とつながり、食材に込められた自然の恵みに感謝すること。
大切な人とともに食卓を囲み、心が通い合う時間を過ごすこと。
そうした食の体験は、本当の豊かさとはなにか、を教えてくれます。
本書の前半では、日常の何気ない出来事を通じて、食にまつわるエピソードを綴りました。ぜひ、文末の53の質問にも答えてみてください。そうすることで、食を通じた「自分
らしい豊かさとはなにか?」という問いへの答えが、自然と立ち上がってくるはずです。
お気に入りのノートや本書の余白に、質問の答えを書きとどめてみてください。想いを言葉にすることで、新たな気づきが生まれるはずです。
そして、その言葉を大切なだれかと分かち合ってみてください。食の体験や想いを語り合うことは、お互いをより深く理解し、絆を深める機会となります。
食の選択は、自分の人生をどう生きるかという選択でもあります。さらに、ぼくたち一人ひとりの日々の食の選択が、社会全体を変えていく力をもっているということも、忘れないでいたいと思います。
便利さや効率性を追求するあまり、大切なものを見失っていないか。
いつでも、どこでも同じものが手に入る世界が、本当に豊かな世界だと言えるのか。
そんな問いを日々、ぼくも食を通じて自分自身に投げかけています。
本書が、読者のみなさんにとっての「幸せ」や「豊かさ」の輪郭を感じてもらえるような機会になったら最高にうれしく思います。


[本書の主な構成]

食を通じて幸せに生きる53 の質問

#1 大切な人を訪ねるとき、あなたはなにを手に、会いに行きたいですか? 2
#2 自分が食べられる量を知っていますか? 4
#3 暮らしの近くに、どんないのちがありますか? 7
#4 あなたの思い出の食事はなんですか? 9
#5 嘘をついてでも、食べたいものはなんですか? 11
#6 どんな食の体験をしたいですか? 13
#7 食べることに集中していますか? 15
#8 あなたを蘇らせる食事はなんですか? 17
#9 あなたの身体に負担をかけている食べ物はなんですか? 19
#10 “いただきます”にどんな思いを乗せたいですか? 22

(以下、略)


食の価値観を見つめ直す問いかける技法

質問がぼくたちをつくっている
直感力を磨くということ
頭ではわかっているんだ
変化は「自分に質問すること」からはじまる
ぼくたちの行動のすべては自分に対する質問の結果だ
願望のエンジンと痛みのエンジン
ぼくたちの身体は絶えず変化しつづけている
食について語る資格
食事を通じた自己理解のプロセス
食べ方と生き方の関係
食を通じて自分をいたわる方法
食事から学ぶ自己表現のヒント
食を通じた自己成長のステップ
食と人生
ぼくたちにもできることがある
価値観が人の行動を決め、人の行動が文化をつくる

(以下、略)

食を通じて幸せに生きる53 の質問

#1 大切な人を訪ねるとき、あなたはなにを手に、会いに行きたいですか? 2
#2 自分が食べられる量を知っていますか? 4
#3 暮らしの近くに、どんないのちがありますか? 7
#4 あなたの思い出の食事はなんですか? 9
#5 嘘をついてでも、食べたいものはなんですか? 11
#6 どんな食の体験をしたいですか? 13
#7 食べることに集中していますか? 15
#8 あなたを蘇らせる食事はなんですか? 17
#9 あなたの身体に負担をかけている食べ物はなんですか? 19
#10 
“いただきます”にどんな思いを乗せたいですか? 22
#11 あなたが忘れられない料理はなんですか? 24
#12 お店を選ぶとき、あなたが大事にしたいことはなんですか? 27
#13 どうしてもだれかに好きになってほしい食べものはなんですか? 29
#14 あなたはだれと幸せを分かち合いたいですか? 31
#15 あなたはご先祖様とどんな時間を過ごしたいですか? 34
#16 あなたが、あえてつくりたいものはなんですか? 36
#17 必要な量を知るためにできることはなんですか? 38
#18 より長く使うためにできることはなんですか? 41
#19 もし明日死ぬとしたら、今日なにを食べたいですか? 43
#20 どんな食事があなたを回復してくれますか? 45
#21 あなたが循環させたいことはなんですか? 48
#22 心地よく、食事をしていますか? 50
#23 自分の状態を正しく知るために、なにをしたいですか? 52
#24 どんな買い物が、あなたの心を豊かにしますか? 54
#25 効率が悪いからこそ、手に入れられるものはなんですか? 56
#26 毎日、使うものをどのように選んでいますか? 59
#27 いま、旬の食べ物はなんですか? 61
#28 大切に味わって食べたいものはなんですか? 63
#29 これからも大切に残していきたい食文化はなんですか? 65
#30 ほんとうはどうしても食べたいものはなんですか? 68
#31 あなたはどんな自分に生まれ変わりたいですか? 71
#32 理想の自分に近づくために、今日はどんな食事をしたいですか? 73
#33 あなたが挑戦したいことはなんですか? 76
#34 自分の心を整えるために、したいことはなんですか? 79
#35 あなたの近くに、どんな恵みが隠れていますか? 81
#36 あなたが思い出したい記憶はなんですか? 83
#37 あなたがやらないと決めたいことはなんですか? 85
#38 あなたを解放してくれるものはなんですか? 88
#39 あなたの身体が喜ぶ食事はなんですか? 90
#40 あなたの推しの食事はなんですか? 93
#41 どんな場が、あなたを育ててくれますか? 96
#42 あなたは食事中、どんな会話をしたいですか? 99
#43 あなたが旅をしたい場所はどこですか? 102
#44 あなたにはどんな思い込みがありますか? 104
#45 自分とどんな時間をつくりたいですか? 106
#46 あなたの行きつけのお店はどこですか? 108
#47 食卓でどんな会話をしたいですか? 110
#48 あなたが子どもたちに残したいものはなんですか? 112
#49 あなたの身体に合った食べ物はなんですか? 114
#50 どのようにすれば、ゴミを減らすことができますか? 116
#51 あなたにとって、普通の美味しさとはなんですか? 118
#52 特別な想いを込めたい食事はなんですか? 120
#53 だれと一緒に料理をしたいですか? 122

食の価値観を見つめ直す問いかける技法

質問がぼくたちをつくっている
直感力を磨くということ
頭ではわかっているんだ
変化は「自分に質問すること」からはじまる
ぼくたちの行動のすべては自分に対する質問の結果だ
願望のエンジンと痛みのエンジン
ぼくたちの身体は絶えず変化しつづけている
食について語る資格
食事を通じた自己理解のプロセス
食べ方と生き方の関係
食を通じて自分をいたわる方法
食事から学ぶ自己表現のヒント
食を通じた自己成長のステップ
食と人生
ぼくたちにもできることがある
価値観が人の行動を決め、人の行動が文化をつくる

問いかけることで自分を知り、幸福度を高めるアプローチが人気。
島根県の離島・海士町と沖縄の二拠点で暮らしながら、全国各地で「自分らしく生きる」講演・セミナー活動をおこなう。また、教えるのではなく問いかけることでやる気を引き出し、考える力を育む『しつもんメンタルトレーニング』を考案。アムステルダムやシアトル、シンガポールなど世界各地の子どもたちにも実施。
全国優勝チーム、日本代表チームなどさまざまなジャンルのメンタルコーチをつとめる。選手に「やらせる」のではなく「やりたくなる」動機付けを得意とし、全国各地の指導者のコーチとしても活躍。
52の問いをちりばめた「Life is Learningカード(対話カード)」は、島のホテルのアメニティにも採用され「自分とつながり直すきっかけになった」と好評を得ている。
自分らしく生き、自分らしく働き、大切な人たちと豊かな時間を過ごすことを大事にしている。