ジョゼ・モウリーニョ -勝者を生み出すメソッド-

パトリック バークレー/著 関 麻衣子/翻訳

出版年月:

ページ数:272

ISBN:9784491032641

1,760 円(税込)

ポルト、チェルシー、インテル、レアル・マドリード…。
率いるチームすべてでタイトルを獲得してきたジョゼ・モウリーニョの最新評伝。
彼はなぜ、勝利を手にし続けることができるのか。
彼の師でもある名将・故ボビー・ロブソンは、まだ通訳でしかなかった若きモウリーニョと出会ったとき、二つのことに驚いたという。一つは彼の英語のレベルが高かったこと。そして、彼があまりにもハンサムすぎたことだった。しかし、その後、彼の観察眼も一級品であることに気付き、アシスタントコーチに登用した。
さらには、バルセロナ、バイエルン、そしてマンチェスター・ユナイテッドを率いたルイ・ファン・ハールもモウリーニョの才能にいち早く気付いた一人である。彼はモウリーニョをバルセロナのアシスタントコーチとして重宝した。二人はやがて、チャンピオンズリーグやプレミアリーグで対峙することになる。
二人の偉大な師のもとで学んだモウリーニョはやがて、監督としてデビューし、フットボール史上類を見ない快進撃を見せることになる。
圧倒的な自信、チームをまとめる統率力、強烈なマインドゲームの仕掛け、そしてカリスマ性…。その源泉はどこにあるのか。スペシャル・ワンの真の姿に迫る!

謝辞

第1章 プレミア・ワン
ファン・ハール 0‐2 モウリーニョ / 明らかなキャンペーン / 戦術哲学と論争 / 適切でない言葉

第2章 イングランドへようこそ
ラベルどおりの仕事をする男 / 新時代の指導者 / フットボールの敵

第3章 勝者の歩み
フットボールの星の下に生まれて / ハロー、ミスター。私はジョゼ・モウリーニョです /傲慢さの片鱗 / ベンフィカが失い、ポルトが得たもの

第4章 ジョゼって誰?
三種の帽子 / 選択眼 / コーチ力 / 管理能力 / マインドゲーム第四の帽子となるか

第5章 仮面の下の素顔
ユーモアがない? じゃあなぜ笑っているんだ / 先人の軌跡 / これからの道 / 過去との交わり

第6章 内紛から栄光の日々へ
橋を架けるには遠すぎる / 不協和音の夏 / テリーとの決別 / トッテナム、そしてイングランド / マーク・ハルジーへの言葉 / ヨーロッパの覇者 / 再建の道 / ヴィエラ――信頼の価値 / イングランドへの思い / ヴェスレイ、休みを取れ

第7章 騒乱のマドリード
モウリーニョ――IN ヴァルダーノ――OUT / バルセロナへの反撃 / 三年目の別離

第8章 復活劇
テリーとの再建作業 / ブルー、それこそがわが色、そして…

パトリック バークレー

多大な実績を持つフットボール・ライターであり、年間最優秀スポーツ・ジャーナリスト賞の受賞歴がある。1976年にガーディアン紙でサッカー記事を書き始め、その後インディペンデント紙、オブザーバー紙、サンデー・テレグラフ紙、ザ・タイムズ紙などで活躍した。1980年以降のすべてのUEFA欧州選手権と、1982年以降のすべてのワールドカップを取材している。主な著書に、アレックス・ファーガソンの伝記である〈Football―Bloody Hell! The Biography of Alex Ferguson〉、ハーバート・チャップマンの伝記である〈The Life and Times of Herbert Chapman〉などがあり、後者はクロス・スポーツ・ブック賞の2015年間最優秀サッカー書籍賞の最終候補作にノミネートされた。ロンドン在住で、イヴニング・スタンダード紙に日常的にサッカー記事を書いている。生涯にわたってダンディーFCのサポーターであることを自負している。


関 麻衣子

千葉県生まれ。青山学院大学文学部卒。法律事務所勤務を経て英日翻訳者に。ジェイムズ・エルロイ、カール・ハイアセンなどの訳者である田村義進に師事。