ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット

ジェンソン・バトン/著 児島修/翻訳

出版年月:

ページ数:384

ISBN:9784491036960

1,980 円(税込)

「この本には僕も知らなかった、F1という大舞台で共にした盟友の歓喜と苦悩が描かれている!」
(佐藤琢磨氏)

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カーレースの王子が特殊な世界で体験した

葛藤と疑念、笑顔と涙、歓喜と絶望――

知られざる僕の人生の物語を、今すべて話そう。

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幼少時代、父の影響でカートレースの世界へ進んだ少年は、その才能を開花させ、いつしかF1レーサーを夢見るようになった。20歳という異例の若さでトップデビューを飾り、現実をまざまざと体感したF1という大舞台。レーサーとして世に認められるまでの苦難、極限の戦い、疑念と希望。愛すべき、そして憎き人々との出会い。フェルナンド・アロンソやルイス・ハミルトン、セバスチャン・ヴェッテルといったライバルであり良き友人たちと交わした笑顔と、散らした火花。ワールドチャンピオンになる直前で味わった強烈なプレッシャー。コックピットに入るたびに感じた静寂。天に昇るような高揚感と、地獄に落ちるような絶望感。いつも支えてくれた父との永遠の別れ。そしてF1引退。これらすべてをジェンソン・バトンが赤裸々に語る。

■プロローグ

■第一部 父と息子の冒険の始まり
ゴールデンボーイ誕生/自転車に熱中/スロットカーに魅せられて/初めてのサーキット/両親の離婚/カートの世界へ/もう一人の自分/カートレースに挑戦/二重生活の始まり/目立つのは苦手だ/F1に挑みたい/ビッグリーグの洗礼/マリオカートに熱中/初めての挫折/成長と復活/仲間を襲った悲劇/すべてをレースにかけて/巡ってきた大チャンス/自動車免許試験に落ちる/ダウンフォースの衝撃/フォーミュラ3に挑戦/マクラーレンでのテスト走行/アラン・プロストからの誘い/僕にはまだ早い/選ばれるのは誰だ

■第二部 栄光に向かって
夢の舞台へ/F1初レース/凱旋レース/波乱に満ちた戦い/パパラッチとの戦い/初シーズンの終わり/ベネトンでの悔しい経験/かき乱された僕の心/新境地と新天地/冷酷なチームメイト/モンテカルロでクラッシュ/ドライビングで大切なこと/初めてのポールポジション/ウィリアムズへの移籍騒動/不満の残るシーズンが続く/ようやくつかんだ勝利/歓喜と暗雲/やりきれない思い/ホンダのF1撤退/運命のテスト/最高のマシン/リチャード・ブランソン事件/栄光の予感/モナコの王子とクラブへ/遠のく栄冠/運命の瞬間/夢のような時間

■第三部 新たなる挑戦
新天地マクラーレンへ/最強のチームメイト/ハミルトンと火花を散らす/ブラジルのギャング集団/雨中の大逆転劇/レース後に僕たちがすること/二〇〇戦目の快心のレース/ダン・ウェルドンの死/『トゥーンド』とは違っていたルイスと僕/トライアスロンにのめり込む/ハミルトンとのライバル争いの終焉/若武者ペレスに戸惑う/「酔って拳を骨折」事件/さよならオールド・ボーイ/好きだった場所で/薄れ始める情熱/心離れて/ファイナルレース

■エピローグ
■謝辞
■訳者あとがき

ジェンソン・バトン

1980年1月19日、イングランド・サマセット州フルーム生まれ。ラリークロスのレーサーだった父ジョン・バトンの影響で幼いころからモータースポーツの世界にのめりこむ。17歳にしてヨーロッパ・フォーミュラ・スーパーAチャンピオンシップで優勝した最年少ドライバーになる。そして2000年、弱冠20歳でF1デビューを果たす。1年目はF1史上最年少のポイント・スコアラーを記録し順調なスタートを切るが、その後は度重なる移籍やチームの不振が続き、2006年シーズンのハンガリーGPで待望の優勝を遂げる。そして、2009年には開幕から一度もポイントリーダーの座を譲らずに初の世界王者に輝く。
その後もトップレーサーとしてF1界を牽引。2017年の引退までに300戦を超えるレースを戦った数少ないドライバーの1人。2018年からはチーム国光の一員として日本国内最高峰レースSUPER GTにフル参戦。シーズン1年目でチャンピオンに輝いた。レース以外の場では、ジェンソン・バトン・トラストを設立し、「ジェンソン・バトン・トライアスロン」レースの主催などを通じて資金を集め、がん研究などに寄付している。


児島修

英日翻訳者。1970年生まれ。立命館大学文学部卒。訳書に『シークレット・レース ~ツール・ド・フランスの知られざる内幕』(小学館文庫)、『スター・ウォーズはいかにして宇宙を征服したのか』(パブラボ)、『やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす』(大和書房)、『一人になりたい男、話を聞いてほしい女』(ダイヤモンド社)、『ペドロ・マルティネス自伝』など。