RUN FAST! 「走り方」の本質 -一流アスリートが実践する「走り方メソッド」-

里 大輔/著

出版年月:

ページ数:144

ISBN:9784491036458

1,320 円(税込)

日本ラグビーフットボール協会スピード&ムーブメントコーチを務める著者が走り・動作を速くする「4つのポイント」を解説!

■実践■ 超簡単練習メソッドで走りの基本姿勢が身に付く!
 基本姿勢を意識するトレーニング/走りに近づけるトレーニング/スタートダッシュ〜トップスピード
■応用■ 「4つのポイント」であらゆるスポーツの動作速度が上がる!
 サッカー/テニス/ラグビー/相撲/野球

様々なプロスポーツ選手の「速さ」を支える里大輔氏、初の単著!



速く走れる人とそうでない人、その違いは何でしょうか? それは「遺伝」や「練習量」などではなく、「基本姿勢」なのです。本書ではその「基本姿勢」を①勝ちポジション、②勝ちライン、③C(膝)を通す、④空と地面という4つのポイントで整理し、速く走るための方法を解説しています。また、「腕振りと長座腕振り」「膝伸ばしスイング」「ニーアップダウン」など、この4つのポイントを意識した走りの基本姿勢が身につくトレーニングを紹介します。さらに野球、ラグビー、テニスなど、様々なスポーツの走りのメカニズムを4つのポイントをもとに分析しています。これまで気付かなかった「走りのメカニズム」を習得することで、どんな人でも必ず速く走れるようになるでしょう。


Ⅰ【速く走るための「4つのポイント」とは】

 速く走れる人とそうでない人、その違いは何でしょうか?
 それは「遺伝」や「練習量」などではなく、「基本姿勢」なのです。本書ではその「基本姿勢」を①勝ちポジション、②勝ちライン、③C(膝)を通す、④空と地面という4つのポイントで整理し、速く走るための方法を解説しています。


①勝ちポジション ⇒ 足の裏が、地面に対して前50%の全体に荷重できている状態。
②勝ちライン ⇒ へそとみぞおちの距離をしっかり保つ。
③C(膝)を通す ⇒ 片方の足首がC (膝の位置・高さ)を通っているか。
④空と地面 ⇒ 前の手は空を、後ろの手は地面を向いているか。

CHECK POINT
 大切なのは、この4つのポイントを、できるだけ同じタイミングで行うことです。優れた選手は、この瞬間が本当に1つになっているのです。4つのポイントを正しいタイミングで実行できていれば、例え体の動きに上下動があったとしても、大きなロスにはならず、それなりのスピードが出せます。



Ⅱ【「4つのポイント」を身に付ける練習】

 走る際に、この基本となる「4つのポイント」をしっかり身に付けなければなりません。本書では、「腕振りと長座腕振り」「膝曲げスイング」など、この4つのポイントを意識した走りの基本姿勢が身につくトレーニングを紹介しています。

「腕振りと長座腕振り」:「空と地面」となるように腕を振るためのドリルです。

「膝曲げスイング」:「C(膝)を通す」ドリル。スイングする脚の膝を90度に曲げて、前後にスイングします。


Ⅲ【「4つのポイント」であらゆるスポーツの動作速度が上がる】


 本書では、野球やサッカー、ラグビーなど様々なスポーツの動きのスピードを上げる方法も紹介しています。ここでも「4つポイント」の考えを活用していきます。「加速・減速」のポイント、ステップの技術など、本書を読むことで新たな気づきを得られるでしょう。最後に、里大輔氏の言葉を紹介します。

『来年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。一流のアスリートを間近で見る絶好の機会です。きっと多くの日本人が活躍すると思います。その際、「すごい! かっこいい!」と思ったら、それだけで終わりにしないでください。「なぜすごいのか、かっこいいのか」、その動作の部品を見るように心がけてみてください。同じ映像を見ても、そうすることで、自ら考えるようになり、違いが見え、次第に正しく評価できるようになるはずです。』(里大輔)

第1章 4つのポイントを意識する

走りには4つのポイントがある
 ・勝ちポジション・勝ちライン・C(膝)を通す・空と地面
① 勝ちポジション
 ・勝ちポジションと負けポジション
 ・しっかりと足の裏前50%全体に荷重する
② 勝ちライン
 ・へそとみぞおちの距離を離す
 ・「気をつけ」や「よい姿勢」ではわからない
③C(膝)を通す
 ・足首を膝の位置に通す
④空と地面
 ・前の手は空を、後ろの手は地面を
 ・4つのタイミングを合わせる
 ・指導の経験から
第1章チェックポイント


第2章 走るための基礎理論

走りを科学する
 ・「歩き」と「走り」の違い
 ・「走り」の種類
 ・動物の走り方
子どもの発達特性に合わせた走り方
 ・速く走れていない子どもの走り
 ・6歳までの走り
 ・6歳からの走り
 ・速く走れるパターンを知る
 ・青年期になると走りはどう変わるか
走る楽しさを感じるために
 ・まずは感じること・知ること
「速く走る」と「長く走る」の違い
 ・「速く走る」と「長く走る」
指導の考え方を変える
 ・日本の指導と海外の指導
 ・基準をはっきりさせる
 ・動作をキーワード化する
 ・やることをシンプル化する
第2章チェックポイント

第3章 走りの練習メソッド

「走り」の基本姿勢
 ・「勝ちポジション」と
 ・「勝ちライン」を意識する
ストローク(腕振り)
 ・腕振りと長座腕振り
脚のスイング
 ・膝伸ばしスイング
 ・膝曲げスイング
 ・ウォールドリル
スプリントの準備
 ・Cステップ
 ・ニーアップダウン
ジャンプ
 ・リバウンドジャンプ
 ・垂直ジャンプ
 ・水平ジャンプ
 ・スキップ
スタートダッシュとゴールフィニッシュ
 ・スタートダッシュ0歩目
 ・スタートダッシュ1・2歩目
 ・トップスピード
第3章チェックポイント

第4章 4つのポイントは、あらゆるスポーツに応用できる

4つのポイントを活用する
 ・「Cを通す」は加速するアクセルの動き
 ・A-StepとC- Step
 ・安全に止まり安全に加速する
 ・加減速の5つのパターン

Sport1サッカー
 ・ドリブル
 ・ディフェンスの動き
Sports2テニス
 ・レシーブ時のフットワーク
 ・ショット
Sports3ラグビー
 ・ボールを持って走る動き
 ・スクラム
Sports4相撲
 ・立ち合い
Sports5野球
 ・盗塁
 ・守備

里 大輔

スピード&ムーブメントコーチ。株式会社SATO SPEED代表取締役。陸上競技(100m)の選手を引退後、大学・実業団陸上競技部の監督を経て、さまざまな種目のスピード&ムーブメントコーチとして活動。子どもからトッププロまですべてのスピードとプレイ動作を年齢・レベルに関係なく、次のステージへ導きながら、種目全体の攻撃や守備のスピードを高める活動を行っている。2016年よりラグビーの各年代日本代表のスピード&ムーブメントコーチに就任。経歴:大学・実業団陸上競技部監督。日本ラグビーフットボール協会スピード&ムーブメントコーチ。ラグビー日本代表スピードコーチ。U-20・U-19・U-18・U-17日本代表スピード兼S&Cコーチ、オリンピック委員会強化スタッフ。サッカー日本代表選手・国内・欧州リーグ選手への指導。その他様々な種目の国内プロチームやコーチへの指導。