TAKE BACK THE GAME(テイク・バック・ザ・ゲーム) 子供たちのスポーツを取り戻せ!!

リンダ・フラナガン/著、佐伯 葉子/訳

出版年月:

ページ数:352

ISBN:9784491052595

2,420 円(税込)

米国発最新のユーススポーツ教育論

スポーツを励む子供たちにとって

良いコーチとは? 良い親とは?

 

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<谷亮子氏推薦!!>

子供たちが「健やかに」「楽しく」
スポーツをするためには何が大切かを
投げかけてくれる一冊です。

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●激化する選手競争と高騰化する費用

●夢を追求するがゆえのオーバートレーニング

●コーチによる身体的・性的暴力や精神的搾取

●スマホやSNS普及によるコミュニティの弱体化

私たちには、知らぬ間に生まれていた
ユーススポーツ界の〝歪み〟を正す義務がある。

スポーツ指導者であり、3児の母でもある著者が、アメリカのユーススポーツ界が歪んでいった現状や経緯を解説するとともに、コーチや親のための解決策を提案する!!

アメリカ人家庭の約75%が、子供にスポーツをさせたがっている。スポーツは、人格を形成し、友情や絆を育むのに良い練習になり、効果が最大限に引き出されれば、子供たちを困難から守り、成長を手助ける。ところが、過去25年間でユーススポーツが大きく変わったことで、誰もが望むような健全な結果は得られなくなった。それどころか、ほとんどの親が気づいていないのが、組織化されたスポーツをする子供は、人格を形成したり、健康的な習慣を身につけたりする以上に、燃え尽きるか、オーバーユース障害で苦しむことのほうが多いのである。子供のスポーツに、何が起きたのだろうか? 一体どうすれば、子供のスポーツを楽しくできるのだろうか?
コーチでジャーナリストのリンダ・フラナガンが、ユーススポーツ産業が子供の将来を心配する親に、いかに大学の受験戦争に勝つには高いレベルのスポーツが必要だと信じさせ、利益を得ているかを明らかにしている。著者のコーチとして、また親としての経験に加え、さまざまな研究や専門家による分析から、以下のような結果を招いた、アメリカ中が熱狂するユーススポーツについて掘り下げていく。
 

<アスリートや学者、作家なども大絶賛!!>

◆カラ・ガウチャー(元アスリート。2度のオリンピック出場を誇る長距離ランナー)
「ユーススポーツは、楽しい、友達を作り、スキルを習得し、少しずつ上達するものであるべきだ。2度のオリンピック出場経験がある私も、長年にわたり、大会、スポーツキャンプ、1つの競技に特化することが強要され、それ以外の機会が奪われることによる損失について心配してきた。『TAKE BACK THE GAME』で、著者のリンダ・フラナガンは、解決策と子供たちのためのスポーツを取り戻し、力強く、プラスの経験に戻す方法を教えてくれる。子供を持つ親なら絶対に読むべき一冊」

◆ブラッド・スタルバーグ(作家。『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』[ダイヤモンド社]著者)
「ビジネスと化したユーススポーツでは、もはや誰のためにもならない――スポーツをする子供自身を含む――ことを見事に明らかにしたフラナガンは、『TAKE BACK THE GAME』で、現状を修正するためのアイデアを示している。彼女が提示する解決方法は、シンプルとはいえ簡単ではない――私たちは、今こそコーチ、親やユーススポーツ産業全体の短期的な目標より、子供たちの長期的な健康やプレーを優先させる必要がある」

◆レノア・スクナージ(コラムニスト。フリーレンジキッズ・ドットコムの設立者)
「『いつの間に私たち親子の人生は、スポーツに支配されるようになったのだろう』。あなたがそう考えているとしたら、答えはここにある。母親、コーチでアスリートのフラナガンは、入念に調べられた、熱意溢れる本書で、かつて最高に素晴らしかったユーススポーツが、これほど酷い状況に陥った原因や、子供たちのためにスポーツの一番良い部分を取り戻す方法を見つけるべく、ユーススポーツを深く掘り下げている」

◆リック・エクスタイン(ビラノバ大学教授。心理学と犯罪学が専門)
「リンダ・フラナガンは、学者ならではの正確さ、思いやりのあるコーチらしい共感力子供のスポーツに憑りつかれた経験がある親としての後悔、そして文筆家の才能をもって、この題材を鮮やかに掘り下げた。『TAKE BACK THE GAME』は、圧倒的な分析に加え、現代の過剰に商業化されたユーススポーツによる混乱に対する、思慮深く、現実的な解決策を示している。3歳の我が子をサッカーのトラベルリーグに入れる前に、是非この本を読んでほしい」

◆トム・ファレイ(アスペン研究所プロジェクト・プレイの創設者)
「リンダ・フラナガンは、アメリカのユーススポーツの生態系とそれを改善する方法を良く理解している、数少ない著者で宝だ。『子供のスポーツを取り戻せ(申し送り:タイトル決定後に修正)』は、スポーツの人生とコミュニティを育てる力を信じるすべての人にとって、お勧めの一冊である」


PART01/子供のスポーツはどのようにして変わったか
01:マネー
02:子供のスポーツにかかっているもの
03:大学

PART02/現代の子供のスポーツにおける6つのパラドックス
04:人格形成という神話
05:罠にかかったパパとママ
06:ボディスラム級のダメージ
07:一流選手の孤独
08:コーチとのトラブル
09:つながり協奏曲

PART03/子供たちのスポーツを取り戻す
10:親にできること
11:コーチにできること
12:ポストパンデミック――改革のチャンス

【著者略歴】
リンダ・フラナガン
LINDA FLANAGAN
フリーランスジャーナリスト。研究者であり、元クロスカントリー、陸上競技のコーチ。3児の母。リーハイ大学を卒業後、オックスフォード大学とフレッチャー法律外交大学院で修士号を取得し、ハーバード大学では国家安全保障プログラムのアナリストを務めた。また、Positive Coaching Alliance(PCA)のニューヨーク市支部の創設理事や、アスペン研究所のアドバイザリーグループメンバー(2020-21年)でもある。スポーツに関する執筆は、月刊『The Atlantic』、月刊『Runner's World』、教育関連のニュースサイト『MindShift』などで定期的に投稿している。


【訳者略歴】
佐伯 葉子
YOKO SAEKI
出版翻訳者。小・中学校時代の5年間と大学の1年間をアメリカで過ごす。3児の母。2013年7月に夫の転勤に伴い、再び渡米。子供たちが全員小学生以上になったタイミングで、それまで細々と続けていた翻訳の勉強をし直し、2014年に出版翻訳者デビュー。2020年夏に帰国。訳書に『マインドセット学級経営』(小社)、『1年以内に理想の結婚をする方法』(アルファポリス)、『一流のコンディション』(大和書房)、『立ち直る力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。