からだの安全絵本が全米ベストセラーとなった性被害予防専門家から、
3歳〜10歳の子どもを育てる保護者へ
どんな状況であっても、
被害者である子どものせいでは決してありません。
しかし、保護者が知識をつければつけるほど、
子どもたちをより安全にすることができるのです。
子どもが性被害の危険に晒される可能性を最小限にするために、
必要なこと全部を1冊にまとめました。
1〜2章で、「子どもの性被害の実態」「グルーミングの手口」について学び、
3章以降では、以下のようなテーマについて、
保護者が知っておくべきこと、実践できることを紹介していきます。
- 子どもを預ける人物(ベビーシッター、習い事など)
- 家庭内でのルールづくり
- プライベートパーツ
- 自分の感情を言葉にする
- 同意とからだの境界線
- 子どもから性被害を打ち明けられたとき
日本版監修には、各ジャンルの専門家が参加。
日米の前提が大きく異なるケースでは、日本の実態に即した記述も加えています。
【監修者】
小宮 信夫 氏 立正大学教授(第1章、第2章、日本における小学生以下の性被害の実態)
高橋 暁子 氏 ITジャーナリスト(第6章)
高橋 幸子 氏 産婦人科医 (第5章、第7章)
普光院 亜紀 氏 「保育園を考える親の会」顧問(第3章)
推薦の言葉
はじめに
二つの大事な言葉
プライベートパーツ・レッドフラッグ
第1章 最初に知っておきたいこと
「子どもの性被害」の定義
子どもの性被害にまつわる14の誤解
第2章 危険信号に気づく
「グルーミング」とは
グルーミングの手口
第3章 「信頼できる」大人
肩書きで「信頼」しない
「信頼できる」大人の見つけ方
ベビーシッターについて
安全なシッターを見きわめる5ステップ
保育園、幼稚園、習いごと教室を選ぶときのチェックポイント
第4章 からだの安全を守る行動計画
1訪問先のリスク判断 /2自分のからだは自分のもの /3コードワード /4プライベートパーツの2条件
/5子どもヒアリング /6信頼できる大人の連絡先の共有 /7秘密は禁止 /8正しい用語で話す
第5章 これって、よくあること?――性への興味と性被害のサインの線引き
保護者からの「よくある相談事例」
子どもたちからの「よくある質問」
第6章 オンラインセーフティ
親と子のインターネット使用ルールをつくる
子どもに承諾を得たいこと
インターネットは子ども向けに設計されていない
ソーシャルメディアに写真を投稿することの危険性
セクストーション
メッセージアプリやSNSの約束
オンラインゲームの危険性
第7章 正しい用語で話す――「からだの安全の守り方」の伝え方①
子どもにどこまで伝えるか
正しい用語で話すべき理由
障害を持つ子どもと性教育
「正しい用語」に抵抗がある方へ
第8章 自分の感情を言葉にする――「からだの安全の守り方」の伝え方②
自尊心とのつながり
感情について学ぶためのおすすめ本6選
第9章 同意について――「からだの安全の守り方」の伝え方③
「同意」は性的な活動に限らない
からだの境界線=シャボン玉の中のわたし
「いやだ」を言える・受けとめる
おうちで学べる「同意」
話し合いのきっかけになる本
同意の罠「〜したら〜してあげる」
第10章 からだの安全についての親子の会話 想定集
第11章 「もしも」のときの護身術
第12章 子どもの話を聞く――気づく、安心させる
気分や行動の変化を見逃さない
子どもが、自分の被害について話さないことがある理由
子どもから性被害を打ち明けられたら
日本における小学生以下の性被害の実態
相談窓口
キンバリー・キング/著
ウィーロック大学(現ボストン大学ウィーロックカレッジ)
大学院教育学修士(M.S.Ed.)。自身が性被害にあったことをきっかけに、メイン大学在学中から、サンドラ・キャロン博士のアシスタントとして性被害防止活動にかかわる。
幼稚園教諭として働きつつ、非営利組織「ダークネス・トゥ・ライト(Darkness to Light)」の認定ファシリテーターを務め、児童性被害予防教育の専門家として活動している。
2016年に刊行した絵本『I Said NO! A Kid-to-Kid Guide to Keeping Private Parts Private』(イヤだって言ったでしょ! 子どもから子どもに伝える、プライベートパーツの守り方/未邦訳)は、マムズ・チョイス・アワーズ(The Mom’s Choice Awards:MCA)の金賞を受賞している。
栗田 佳代(くりた かよ)/訳
翻訳者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。訳書に、『まっすぐだけが生き方じゃない 木に学ぶ60の知恵』『リチャード・ブランソンの生声』(ともに文響社)。