いきもので読む、日本の神話

平藤 喜久子/著

出版年月:

ページ数:160

ISBN:9784491037301

1,760 円(税込)

古事記、日本書紀、風土記のなかから、いきものが登場するエピソードだけを集めた初の書籍!
犬や鹿、ウサギなど、私たちもよく知る動物と、神様(や人間)のかかわりの物語は、
ストーリーが飲み込みやすく、神話にふれるきっかけにぴったりです。

■古代に生きた人々の発想に仰天
亡くなった主人を守り続ける犬など、現在のイメージと重なるものに終わらないのが神話の世界。恋した相手が蛇やサメだったという「異類婚」、白鳥が美少女に変身する「白鳥処女説話」、芋虫を祭りあげる悪徳商法など、斜め上の発想の物語も満載。

■知っているようで知らなかった有名神話
因幡のシロウサギはずる賢いけど詰めが甘いキャラクター、ヤマタノオロチは頭が8つあるだけでなく、尾も8つある、浦島太郎の乙姫様は亀だった……など、有名な話にも発見があります。

■すべてのエピソードが挿絵つき
どの話も味わい深い挿絵とともに読めるので、イメージが膨らみます。


■神話好きにも応える原文併記
本文内では、簡単に読めるあらすじを紹介していますが、もっと神話の世界に踏み込みたい方のために、エピソードの主要な部分を抜粋して原文を掲載しました。

※注 目次内に同じ種類の動物が複数並んでいることがありますが、内容は各々別の神話です。

はじめに
古事記、日本書紀、風土記ってなに?
この本の見方

第一章 陸のいきもの
因幡の白兎/小蛇/アメノカク(鹿)/白い犬/白い猪/大口真神(オオカミ)/熊/白い鹿/大蛇/蛇/ネズミ/タニグク(ヒキガエル)/天の斑馬/ヤマタノオロチ(蛇)/ヒナガヒメ(蛇)/目一つの鬼/夜刀神(蛇)/三種の虫(蚕)/白い犬/常世神(芋虫)/蛇頭人身/鹿/鹿/鹿

【コラム】神社で出会えるいきものたち

第二章 水のいきもの
八尋鰐(ワニ)/龍/クシヤタマ(鵜)/キサガイヒメ、ウムギヒメ(貝)/大亀/一尋ワニ/イルカ/なまこ/ワニ/大亀/大亀

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第三章 空のいきもの
ヤタガラス(カラス)/金の鵄/白い鳥/常世の長鳴鶏(鶏)/鳴女(雉)/雁・サギ・カワセミ・雀/セキレイ/白鳥/雉/羽白熊鷲(翼のある人)/蜻蛉(トンボ)/雁/白い鳥/白い鳥

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索引

平藤 喜久子

1972年、山形県生まれ。國學院大學教授。専門宗教文化士。専門は神話学、宗教学。とくに日本において、神話がどのように読まれ、どのように扱われ、どのように描かれてきたのかについて研究を行っている。主な著書に『神社ってどんなところ?』(筑摩書房)、『日本の神様と楽しく生きる』(東邦出版)、『日本の神様 解剖図鑑』(エクスナレッジ)、主なテレビ出演に『趣味どきっ! 福を呼ぶ! ニッポン神社めぐり』(NHK Eテレ)講師など。