バルセロナ・レガシー -クライフ哲学の申し子たちによる熾烈極まる抗争-

ジョナサン・ウィルソン/著 西部 謙司/その他 三好 幸詞/翻訳

出版年月:

ページ数:432

ISBN:9784491037073

2,200 円(税込)

FCバルセロナを中心に綴られたヨーロッパフットボール現代史

ペップ・グアルディオラ、ジョゼ・モウリーニョ、

ルイ・ファン・ハール、ルイス・エンリケ、

ロナルド・クーマン……

現代フットボールを担う名将たちの

類まれな戦術と熱き指導論が火花を散らす!

◇ポジショナルプレー

◇ポゼッション

◇プレッシング

 1990年代後半、ヨハン・クライフがFCバルセロナで築いたスタイルは、その後サッカー界に大きなイノベーションを起こした。クライフがバルセロナの監督職を離れて20年以上経過した今も、彼の遺産(レガシー)はしっかりと守られている。それは、ルイ・ファン・ハール、ロナルド・クーマンなどに加え、クライフ指揮下のバルセロナで主将を務めたペップ・グアルディオラと、若き通訳ジョゼ・モウリーニョといった男たちの功績である。
 一方、現代サッカーにおいてアプローチが多様化する中、後継者たちのライバル争いはさらに熾烈化していく。類まれな戦術と熱き指導論で火花を散らす名将たち。本書は、博覧強記の世界的サッカー史家、ジョナサン・ウィルソンが複数の取材や証言を基に、クライフ哲学の後継者たちの熾烈極まる抗争を描いた群像劇である。また邦訳本では、日本のサッカー戦術ジャーナリスト第一人者・西部謙司氏が本書の魅力を解説する。

第1章 偉大なる伝統
第2章 最高峰の監督養成所
第3章 特別な存在
第4章 変貌するオランダサッカー
第5章 王者の帰還
第6章 大噴火
第7章 双子のように
第8章 反改革運動の起こり
第9章 吹きやまぬ嵐
第10章 進化するプレースタイル
第11章 遠すぎた橋
第12章 マンチェスターでの再会
第13章 理想の追求と現代サッカー

ジョナサン・ウィルソン

1976年、イギリス生まれ。『ガーディアン』『インディペンデント』紙などに寄稿する、博覧強記の世界的なスポーツジャーナリスト。戦術研究の第一人者として知られ、サッカーのシステム論から歴史、文化まで様々なテーマをウィットに富んだ筆致で記す。著書多数。邦訳されている著書に『サッカー戦術の歴史2-3-5から4-6-0へ』(筑摩書房)、『孤高の守護神』(白水社)がある。


西部 謙司

1962年生まれ、東京都出身。早稲田大学教育学部を卒業し、 商社に就職も3年で退社。学研『ストライカー』の編集記者として95年から98年までフランスに在住し、ヨーロッパサッカーを中心に取材。02年からフリーランスとして活動。サッカー技術、戦術解析の第一人者として活躍している。著書に『メッシは2歩で敵を抜く』(学研)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)、『サッカー戦術クロニクル』(カンゼン)など多数。


三好 幸詞

1971年生まれ、熊本県出身。熊本大学文学部史学科、パリ第10大学歴史学科卒業。アフリカの仏語圏やフランス国内で翻訳および通訳、フリーで主にスポーツ関連の新聞や雑誌の翻訳に携わった後、フランスのプラント・エンジニアリング企業に勤務。パリ在住。